選び方のポイント
- 形状は自分の体にあったものを選ぶ
→カー用品店で試しに座ることができる展示品があるので、フィッティングを確認する。 - 車検対応のモデルを選ぶ
→車検の際にシートの載せ替えをおこなったり、2名乗車への構造変更が必要となったりする場合があるので、車検への適合はあらかじめ確認しておく。 - 色や素材などデザイン性もポイント
→車内のドレスアップパーツのひとつとしてシートを選ぶのも大事なポイント。
スポーツ走行やドリフト走行には欠かせない存在、バケットシート。
最近ではホールド性を向上したシートや、知名度の高いRECARO製のシートを採用している車種が増えてきています。
車のシートも交換可能なカスタムパーツのひとつです。
6年間愛車のカスタムやメンテナンスをDIYで行ってきた筆者が、おすすめのバケットシートTOP5をご紹介します。
目次
バケットシートとは?

BRIDE (ブリッド) フルバケットシート【 ZETA III 】(FRP製) ブラックロゴ F31HMF
バケットシートとは、「バケツ形の座席」という意味。
左右のへりを高め、お尻や肩を深く包み込むことで体の固定機能を高めた形状のシートです。
高速でコーナリングを行う際の遠心力を受けてもドライビングポジションがずれにくい、といった利点からF1やD1の舞台で活躍する車両に取りつけられています。
公道での使用においても、ホールド性と乗降性を両立したバケットシートも販売されています。
純正シートよりも軽くなるよう樹脂やカーボンで製作されており、6〜15kgほどに抑えられているので、車体の軽量化を行うことが可能です。
純正シートは車種によって差が大きいですが、スポーツカーで10〜15kg前後、シートヒーターなどを搭載したもので20kg前後。
軽量化をすることで「加速する・止まる・曲がる」の車としての動力性能が上がり、燃費の改善にもつながります。
シートポジションの確立と軽量化によって、ドライビングのさまざまな面にいい効果をもたらしてくれるパーツがバケットシートなのです。
バケットシートの種類
バケットシートには大きく分類して2種類ありますのでご紹介します。
フルバケットシート

BRIDE (ブリッド) フルバケットシート【 ZIEG III type-R 】(FRP製) ブラック F67AMF
背面や座面の側面が高く、体を包み込むような形状をしているのが特徴。
体のホールド性に優れ、ドライビングポジションを一定に保ってくれるとともに、腰などへの負担を和らげてくれます。
サーキットやドリフト、舗装された路面に任意に設定されたコースを走行しタイムを競うジムカーナなど、前後左右に重力がかかり体に負担のかかりやすい走行であっても、しっかりと体を固定できるのがフルバケットシートです。
フルバケットシートにはリクライニング機能がついておらず、形状が固定されているので注意しましょう。
セミバケットシート

BRIDE (ブリッド) リクライニングシート【 EUROSTER II 】(チャコールグレーBE) E32KKN
フルバケットシートとは異なり、背もたれのリクライニング機能が備わります。
リクライニング機能の搭載により、より多くの製品が車検に適合。
フルバケットシートよりもソフトなホールド性で、側面が低めに設計されているモデルが多いです。
側面が低めなので、フルバケットシートよりも乗り降りがしやすく、車体のシートベルトをそのまま使用することもできます。
適度なホールド感と実用性を両立したシートで、スポーツカーの純正シートにも取り入れられている形状です。
バケットシートの主要メーカー
バケットシートを製造・完売している主なメーカーをご紹介します。
RECARO
もっとも知名度の高いRECARO。
バケットシートをはじめとする自動車用のシートが有名ですが、旅客機の座席やオフィス用のチェアも製造しており、チャイルドシートの製造を行うメーカーとしても知られています。
RECAROのシートは日本車の純正シートとしても採用されており、日産 GT-R、ノート NISMO S、三菱 ランサーエボリューション、ホンダ タイプRシリーズ、スズキ スイフトスポーツ、ダイハツ コペンなどに装備されているのでなじみの深いメーカーでしょう。
BRIDE
BRIDEは1981年創業の日本企業で、メイドイン・ジャパンにこだわった高品質シートを提供しているブランド。
リクライニングシートの種類が豊富で、日本向けでありながら外国車用のシートレールまで手がけるメーカーです。
車検対応のシートを製造・販売しているので、BRIDEのシートであれば車検前に純正シートに戻したりする必要はありません。
乗用車だけでなく、トラック用のシートも製造しています。
SPARCO
SPARCOはイタリアに本社を置くモータースポーツ用品メーカー。
F1やモトGPの舞台で活躍した車両にも、SPARCOのパーツが取り入れられました。
シートだけでなく、ステアリングやヘルメット、モータースポーツウエアなども手がけています。
現時点ではシートの車検適合をしていない商品がほとんどのため、公道での使用はできませんが、RECAROやBRIDEよりも安価で購入できるという利点も。
今後車検適合に向けて開発・改良を進めていくとの情報もありますので、シートの主流メーカーとしての躍進が期待されます。
バケットシートの3つの選び方
バケットシートを選ぶ際に重要となるポイントを3つご紹介します。
① 形状は自分の体にあったものを!
バケットシートは純正のシートよりもホールド性に優れているので、腰に負担がかからないよう深めの座り心地になっています。
そのため、純正のシートよりも目線が低くなるのが特徴。
身長が低めの方は前方が見えづらくなる可能性がありますので、なるべく座面がフラットなものを選ぶとよいでしょう。
シートを取りつけるレールの形状で多少調整することはできますが、女性は特に前がしっかり見えるのかを確認する必要があります。
目線だけでなく、アクセル・ブレーキ・クラッチペダルをきちんと踏み込めることも必要。
フルバケットシートの場合は座面の幅がやや狭く、体形によっては窮屈に感じてしまうこともあります。
カー用品店で試しに座ることができる展示品がありますので、フィッティングを確認しておきましょう。
自分の愛車と同じ車種でバケットシートを取り入れている方が身近にいる場合は、実際に座らせてもらうのがおすすめです。
② 車検対応のモデルを選ぶ
安価なバケットシートや、シートの素材・車体のボディタイプによって車検に適合しないバケットシートも存在します。
ただしシートバック部分にプラスチック素材が露出しているものは、ボディタイプに関わらず車検適合しない商品が多いです。
シートを倒さないと後席に乗り込めないクーペなども、リクライニング機能のないフルバケットシートなどでは車検に適合しません。
車検の際にシートの載せ替えをおこなったり、2名乗車への構造変更が必要となったりする場合があるので、車検への適合はあらかじめ確認しておきましょう。
③ 色や素材などデザイン性もポイント
車体色と内装色をコーディネートしているという方でしたら、青と黒で統一した車体に真っ赤なシートは避けたい場合が多いでしょう。
多くの商品がブラックをラインナップしていますが、真っ赤や真っ青、ワンポイントカラーなどデザインが豊富に設定されているモデルもあります。
素材はスエード調やレザーなどがあり、車内の大部分を占めるシートの素材が変わるだけで印象が大きく変わります。
車内のドレスアップパーツのひとつとしてシートを選ぶのも大事なポイントです。
バケットシートの最安値と価格帯の特徴一覧
バケットシートは3万円程度の安価なものから、数十万円の高価なものまで価格の幅が広いことが特徴。
最安値となる価格帯では車検非適合の商品が多く、一時的にドレスアップやドリフトなどで使用し、車検の際には純正シートに戻す目的で購入する方が多いです。
最安値 | 売れ筋・人気 | 高額・高級品 | |
---|---|---|---|
価格 | 約29,800円~ | 70,000円~150,000円 | 約170,000円~ |
特徴 | 無名メーカーの商品や車検非適合モデルなど | 有名メーカーのエントリーモデルや車検適合モデルなど | 有名メーカーのハイエンドモデルやリクライニング機能つきなど |
バケットシートおすすめ人気ランキングTOP5
ここまではバケットシートの選び方についてお伝えしてきました。
ここからは、愛車をDIYでカスタム・メンテナンスして6年になる筆者が、ホールド性・軽量化・座り心地の3つの観点からおすすめバケットシートのランキングTOP5を紹介します!
5位 Recaro(レカロ)SR-7F
Recaro(レカロ) RECARO;SR-7F KK100 BK/BK 81-093.00.980-0
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ホールド性 | |
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軽量化 | |
座り心地 | |
総合おすすめ度 |
サイズ:座面幅520mm×座面奥行540mm、背面幅530mm×背面高830mm
重量:14.0kg
車検適合:可
カラー:ブラック×ブラック、レッド×レッド、ブラック×ブルー、ブラック×レッド、ブラック×グレー、ブラック×ブラック
フラットな座面が特徴のシート。
ホールド性を高めながらも目線が低くなり過ぎないので、セダンやミニバン、助手席用として人気の商品です。
リクライニング機能もついており、車検にも通ります。
左右のヘリが高くない分乗降がしやすくなっており、お買い物などの普段使いでも取り入れやすいシートです。
【こちらもCHECK】Recaro(レカロ)SR-7Fの取り付け動画はこちら
4位 sparco/スパルコ R100-Strada
SPARCO スパルコ シート R100 STRADA ブラック/レッド
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ホールド性 | |
---|---|
軽量化 | |
座り心地 | |
総合おすすめ度 |
サイズ:座面幅500mm×座面奥行520mm、背面幅525mm×背面高930mm
重量:13.0kr
車検適合:不可
カラー:ブラック×ブルー、ブラック×レッド、ブラック×グレー、ブラック×ブラック
競技専用品となるリクライニング機能つきのセミバケットシート。
サーキットやドリフトなどの用途で使用するのは可能ですが、公道での使用はできません。
価格も車検適合品よりも安価なので、あくまで趣味用シートとして使用しましょう。
趣味でサーキットなどに行っており、純正品ではないシートの座り心地やセミバケットシートをお試しで取り入れてみたいという方におすすめです。
3位 BRIDE(ブリッド)EUROSTER II
BRIDE (ブリッド) リクライニングシート【 EUROSTER II CRUZ 】(チャコールグレーBE) E54KKN
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ホールド性 | |
---|---|
軽量化 | |
座り心地 | |
総合おすすめ度 |
サイズ:座面幅500mm×座面奥行540mm、背面幅545mm×背面高880mm
重量:14.6kg
車検適合:可
カラー:グラデーションロゴ、ブラック、チャコールグレー、グレー、ベージュ、レッド、ブルー
リクライニング機能搭載のセミバケットシート。
乗り降りがしやすく、助手席用やセダン、ミニバン、ハイエースなどでも違和感なく使用できます。
シートヒーター搭載モデルもあるので、オープンカーに乗っている方や寒冷地に住んでいる方にもおすすめです。
カラーが豊富にあるので、車体色や内装色とのコーディネートを楽しむこともできます。
2位 BRIDE ZETA III
BRIDE (ブリッド) フルバケットシート【 ZETA III Type-S 】(FRP製) レッドロゴ FS1IMF
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ホールド性 | |
---|---|
軽量化 | |
座り心地 | |
総合おすすめ度 |
サイズ:座面幅470mm×座面奥行460mm、背面幅590mm×背面高865mm
重量:7.2kg
車検適合:可
カラー:グラデーションロゴ、ブラックロゴ、レッドロゴ、ブルーロゴ、ブラック
ハードなスポーツ走行でも安定感のあるフルバケットシート。
車検適合なので、サーキットなどのスポーツ走行を行う方もそのまま公道でも使用できるので安心して取りつけできます。
太ももが当たる部分を2分割構造にすることでペダルの操作性を向上させ、さらにヘリをより高くすることで高速コーナリング時でもペダル操作性を大幅に向上。
重量7.2kgで大幅な軽量化にもつながりますので、スポーツ走行やドリフト走行を趣味とする方におすすめです。
【こちらもCHECK】BRIDE ZETA IIIのレビュー動画はこちら
1位 Recaro(レカロ)SR-7
Recaro(レカロ) RECARO;SR-7 KK100 BK 81-092.00.829-0
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ホールド性 | |
---|---|
軽量化 | |
座り心地 | |
総合おすすめ度 |
サイズ:座面幅530mm×座面奥行570mm、背面幅530mm×背面高830mm
重量:14.0kg
車検適合:可
カラー:ブラック、レッド
リクライニング機能つきで車検にも適合するバケットシート。
ホールド性に優れているのでスポーツカーユーザーに特に人気の高いシートです。
スポーツと日常使用の両方に対応できるよう、ホールド性と乗降性の高さを両立できる設計。
素材はコーナリング時でもお尻が滑りにくい起毛素材のカムイ生地を使用しているので、純正のレザーシートが滑りやすく運転しづらいといった悩みのある方におすすめです。
【こちらもCHECK】Recaro(レカロ)SR-7の交換動画はこちら
バケットシートの使用上の注意点
シートレール・シートの取りつけを確実に行う

フルバケット用 シートレール(スーパーダウン) 助手席側 ホンダ ビート PP1 「日本製」
バケットシートを車体に固定するためのシートレールは、とても大事なパーツです。
シートレールの取りつけが正しい状態でないと、せっかくのバケットシートの効果も薄れ、最悪の場合は走行中にシートが動いたり外れたりしてとても危険。
車種ごとに専用のシートレールが販売されているので、確実に適合するものを購入すること、そして正しく取りつけることが大切です。
自分での取りつけも可能ですが、不安な場合はプロに依頼しましょう。
カー用品店でも購入から取りつけまで任せることができます。
バケットシートの車検適合基準
バケットシートには車検適合品とそうでないものがあるので、その違いをご紹介します。
シートレールはメーカー純正品を使用する

BRIDE/ブリッド スーパーシートレール FOタイプ 86/ZN6 右座席用 商品番号:T901FO
シートを固定・スライドさせるシートレールも、バケットシートの性能を発揮するための大事なパーツ。
シートレールにも、車検に適合するかどうかの保安基準が定められています。
安価な社外品や、シートポジションをより高く・低くするためのレールなどの使用により車検に通らない可能性が出てきますので、バケットシートのメーカーが作成した、車種ごとのシートレールを使用しましょう。
背面の樹脂がむき出しはNG

ACRD オリジナル リクライニングバケットシート ブラック (汎用シートレール無し)
バケットシートは純正シートよりも軽量にするために、樹脂やカーボンでできているものが多いです。
背面が布で覆われていないシートは、後部座席に座る方の安全面を考慮し、車検に通りません。
別売りされている背面サポートカバーなどを取りつけることで、車検に適合できるようになります。
後部座席に乗り込めないとNG
2ドアの車両で、後部座席がある場合、フロントシートを前に倒して後ろに乗車します。
そのためリクライニング機能のないフルバケットシートに取り替えてしまうと、後部座席への乗り込みができなくなり、その状態では車検には通りません。
リクライニング機能つきのセミバケットシートにするか、陸運支局で「4名乗車から2名乗車に変更する構造変更届け」の手続きをしましょう。
Amazon&楽天のバケットシート人気ランキング
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バケットシートで長距離運転も快適に!
ドライビングポジションを確立し、腰への負担を和らげてくれるバケットシートは長距離のドライブでも腰痛を起こしにくいメリットがあります。
スポーツ走行だけでなく、運転する距離・時間が長い方にもおすすめできるのがバケットシート。
普段使いの座り心地の向上・疲労感の軽減のほか、趣味でサーキットやドリフト、ジムカーナなどを行っている方には車体の軽量化になり、動力性能の向上にもつながります。
車検に適合するシートの種類やカラーバリエーションも増えてきていますし、スポーツカーだけでなくハイエースやミニバンに取りつける方も増加傾向にあります。
カー用品店でも多く展示されていますので、試しに座って快適な座り心地を実感してみてください。
総合ランキング1位の商品はこちらから
Recaro(レカロ) RECARO;SR-7 KK100 BK 81-092.00.829-0
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